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2009年5月アーカイブ

水虫はカビの一種である白癬菌に皮膚の角質が侵されることによって発症しますが、水虫と全く同じ皮膚炎でも、発症する場所によって違った病名で呼ばれています。
足に発症すれば水虫(足水虫、足白癬)ですが、爪なら爪水虫(爪白癬)、股であればインキンタムシ(股白癬)、頭ならシラクモ(頭白癬)、体のそのほかの部分ならゼニタムシ(体白癬)、手ならば手水虫(手白癬)などです。

足以外の部分の白癬菌感染のほとんどは、足の水虫が広がって起きたものです。白癬菌がくっつきやすく、その菌が靴の中で増殖しやすい「足」は、白癬菌が体に侵入する入り口になっています。
また、犬や猫の白癬菌に感染し、シラクモやゼニタムシなどを発症するケースもあります。

足にできる水虫にも3つの種類があります。
●趾間型(しかんがた)
足の指の間にできる水虫です。皮膚が赤くなったと思うと、だんだんに白くふやけ、しまいには患部の皮膚が破れてジクジクするようになりますが、乾燥しているものもあります。趾間型(しかんがた)水虫にはむずむずするかゆみがあります。
●小水疱型
足の裏に小さい水泡(2mm~3㎜)ができ、激しいかゆみを伴う水虫です。
●角質増殖型
足の裏やかかとの皮が厚くざらざらになってむける水虫です。かゆみはありません。

このようにできる場所も症状もさまざまの水虫ですが、中には、水虫にそっくりな症状があらわれるのに水虫とはまったく別物、という皮膚炎もあります。水虫とは別の病気ですから、水虫の薬をいくら塗っても効果はなく、かえって症状を悪化させることもあります。水虫らしい症状が出たら、まず皮膚科を受診して正しい診断を受けましょう。

水虫の治療は最近では格段に進歩したとはいえ、やはり一度かかってしまうと、水虫が完治するまでには時間がかかります。自分で簡単にできる水虫予防法で足を守りましょう。

とはいっても、水虫患者は、私たちの身の回りのいたるところにいます。また、水虫の感染者からこぼれ落ちた白癬菌は、湿度の高い場所でなら長期間潜伏することができます。これでは、知らないうちに水虫の菌が付着する機会などいくらでもありそうです。菌がついたら水虫を発症してしまうのでしょうか?だとすれば、水虫を予防することなどほんとうにできるのでしょうか?

●水虫予防のフットケア:その1 タイムリミットは1日。白癬菌を洗い落とせ!
水虫を起こす白癬菌が足などに付着しても、即、水虫を発症するわけではありません。水虫の菌が皮膚についてから、皮膚の内部にまで深くもぐりこみ、定着するまでには、1日か2日かかります。このため、毎日シャワーで菌を洗い流し、清潔を保っておけば、それほど簡単には水虫にはかかりません。
靴下や靴を履いているなら特に、毎日、足をきちんと洗いましょう。白癬菌が繁殖しやすい足の指の間も、忘れずにていねいに洗ってください。

●水虫予防のフットケア:その2 白癬菌の繁殖にストップをかけろ!
水虫の原因となる白癬菌の好む、高温多湿の環境を絶つことが、菌の増殖を抑え、水虫の予防につながります。
足はできるだけ空気に触れさせ、乾燥させておくようにします。梅雨の時期や夏には通気性の悪い靴よりも、サンダルなどを素足で履くようにしたいものです。
さらには、いつも湿っている脱衣場のバスマットなどにも水虫の菌が繁殖しやすいので、できるだけ頻繁に洗い、十分に乾燥させる習慣をつけましょう。
こういったことをコツコツ実践すれば、水虫に感染するリスクはかなりの程度軽減し、水虫の予防に効果を期待できます。

水虫に悩まされている人、多いですね。日本では「5人に1人は水虫にかかっている」と言われるほど水虫の感染者が多く、水虫は日本の最もポピュラーな病気のひとつといえます。

水虫の代表的な症状にはどんなものがあるでしょうか?「かゆい」「皮がむける」「ただれる」などの症状がまず思い浮かびます。しかし、かゆみを伴わないものもあるなど、水虫の症状はバラエティーに富んでいます。

足の指の間や足の裏の水虫(足白癬)の症状は、3つのタイプに分類されています。
●趾間(しかん)型
趾間型水虫では、足の指の間の皮膚が白くふやけ、しまいには赤くただれて皮がむけ、痛みを伴ったりします。
また、趾間型水虫は、患部がじゅくじゅくした状態になり、かゆみを伴うことがある「湿潤型」と、患部の皮膚がかさかさになり皮がむける「乾燥型」に分けられます。
●角質増殖型(角化型)
角質増殖型といわれる水虫のタイプでは、足の裏の皮膚が厚く硬くなります。さらに進むと足の裏は白くなり、ひび割れの状態になります。
●小水疱型
小水疱型の水虫は、足の裏の「土踏まず」のあたりに小さな水泡を作るタイプです。感染初期にはかゆみはなく、水虫の進行につれて激しいかゆみがでます。
小水疱型の水虫では、つぶれた水疱から液体が出ることがありますが、この液体中には菌はいないので、この液体のせいで水虫が伝播することはありません。

足の水虫が進行して、白癬菌が爪まで変質させた状態が爪水虫(爪白癬)です。
爪の水虫では、かゆみはほとんどありませんが、爪が白く濁ったり、厚くなったり、さらに症状が進むと爪はもろくなり、ボロボロにくずれてきます。

水虫にかかったかなと思ったら、何はともあれ皮膚科の医師による診察を受け、的確な診断を受けること。これが水虫治療の第一のポイントです。
というのも、本人が水虫だと信じ込んでいても、実は水虫と症状がそっくりな別の皮膚病である可能性もあるからです。

皮膚科の医師は、患部から採取した微量の皮膚を角質細胞を分解する溶液に浸け、水虫の原因となる白癬菌だけを残す処理を行います。それを顕微鏡で観察して、白癬菌が残っていれば水虫と判断します。
水虫と診断された場合の治療方法は主に薬物治療で、その中でも、軟膏やクリーム、薬液などの外用薬による治療が一般的です。皮膚科の医師は、各種の塗り薬から患者の症状や体質に合ったものが選択し、処方します。
しかし、外用薬が浸透しにくくなおりにくい爪水虫や角質増殖型の水虫などの治療には、内服薬(飲み薬)も併用されます。

少し前までは、水虫というのは再発を繰り返し、治らない病気と言われていましたが、最近では効果の高い新薬も開発され、正しい治療を行なえば治癒するようになってきました。
水虫の完治のために必要なのは、正しい診断に基づく治療を根気よく継続することです。症状が改善されたからといって、自分の判断で治療をやめてしまうと、水虫がまたぶり返してしまうこともあります。医師の指示を守って、完治するまで治療を続けましょう。

水虫が股の部分にできるインキンタムシという皮膚炎は、股部白癬とも呼ばれ、足水虫と同じ白癬菌が原因で起こるものです。

股部白癬は、股やお尻、陰嚢(いんのう)といった、人には少し相談しづらい場所に発症する水虫です。
股部白癬という水虫の初期症状としては、黄色く濁った粘液を持つ水疱ができて次第に環状に広がり、体が温まったときなどに強いかゆみを生じます。

股部白癬は、下着や衣類を常に身に付けているような場所にできます。足水虫の場合は革靴などの内部でしたが、インキンタムシは下着の中。やはり温度や湿度が上がりやすくムレやすい場所が、白癬菌のお好みのようです。
股部に発生する水虫の予防には、肌に密着するブリーフタイプの下着より、通気性の良いトランクスの着用をお勧めします。

股部白癬の感染は女性よりも男性に多く見られますが、実は股部白癬は性別に関係なく誰にでも感染します。股部白癬を起こす水虫菌を持った男性と性行為を行なった女性は、股部白癬に感染する可能性があります。

水虫菌が股の部分に付着して発症する股部白癬は、発生部分の皮膚が薄いために抗真菌薬の浸透がよく、完治までの期間は比較的短くて済みます。
しかし、股の部分は水虫の原因菌である白癬菌の好むムレやすい場所であることから、足に水虫を持ったままでは股部白癬も再発することが多いので、股部白癬の完治を目指すなら足水虫の治療も平行して行って下さい。

「ゼニタムシ」(体部白癬)とは水虫が手足や頭や陰部などを除く体の部分にできたものをいいます。ゼニタムシは他の水虫と同じく、皮膚糸状菌(白癬菌)に感染することで起こる皮膚の病気です。ほんとうにに人間は足の先から頭のてっぺんまで白癬菌という「カビ」にくまなく取りつかれてしまうのですね。

ゼニタムシは所かまわず体のいたるところにできる水虫です。米粒大ほどの紅色丘疹から始まり、次第に円を描いて周りへ広がります。足などの水虫と同じく炎症や強いかゆみを伴います。

ゼニタムシの感染経路は、自分の足の水虫が飛び火して体のどこかの皮膚に感染するルートと、犬や猫などのペットの持っていた水虫が人間の体表に感染するルートが考えられます。
また、湿布やばんそうこうを長時間貼ったままにしておくと、足やペットから体に取りついた白癬菌が湿布やばんそうこうの下でぬくぬくと増殖し、ゼニタムシという水虫を発症する原因になってしまうことがあります。
体にできる水虫、ゼニタムシは、年代や性別に関係なくだれにでも感染する可能性があります。

ゼニタムシも水虫そのものなので、皮膚科での診察と治療を行ないます。しかし足や爪などにできる水虫とはちがうのは、体にできるゼニタムシは治療の期間が比較的短く、水虫に効果のある抗真菌外用薬を1ヶ月程度塗ることで完治させることができます。

他の水虫と同様ゼニタムシの場合も、体に白癬菌がついたからといってすぐに発症するわけではないので、毎日お風呂に入って菌を洗い流し、清潔を心がけることで感染を予防できるでしょう。

水虫が頭にできたものが「シラクモ」だと理解している人は意外と少ないかもしれません。
水虫といえば普通は足水虫を指しますが、実は頭も白癬菌に感染して「水虫」を発症します。頭の場合は「シラクモ」(頭部白癬)という病名がつけられていますが、これは足の水虫とまったく同じ病気なのです。

頭の水虫であるシラクモに感染すると頭部に常に強いかゆみを感じるようになります。また、頭水虫(シラクモ)にかかるとフケが増え、抜け毛の症状が現れたりします。
シラクモは足にある水虫から感染することもありますが、ペットからうつされたものがほとんどだと言われています。ペットに頬を寄せたり抱き上げたりするスキンシップの結果でしょう。

頭にできる水虫(シラクモ)も、足の水虫と同じく温度と湿度が高いところを繁殖場所に選ぶため、ヘルメットや帽子を日常的に被っている人は発症しやすいといわれています。
また、シラクモ(頭にできる水虫)は、10歳以下の子どもの感染が多いのも特徴の一つでしょう。昔は衛生状態が悪いのでシラクモの子供はいっぱいいましたが、最近また増えているそうです。これもペットからの感染が多いといわれています。

シラクモ(頭にできる水虫)の治療は、皮膚科の専門医によって経口抗真菌剤(飲み薬)を用いて行なわれます。市販の外用薬を塗ってシラクモ(頭にできる水虫)を治療していると、かえって症状が悪化する事がありますから、必ず皮膚科を受診しましょう。
そして、シラクモと同時に足水虫も持っている人は、片方だけ治療したのでは何度も再発を繰り返す結果になりますから、必ず頭と足の両方を同時に治療して下さい。

水虫で、足にできるものには、足の指の間などに水泡やただれができる趾間型(しかんがた)、足の裏の土踏まずなどに小さい水疱ができる水疱型、足の裏が厚くなる角質増殖型(角化型)の3つのタイプがあります。
水虫が発症したり、悪化したりすることが多いのは、ほとんどが梅雨のころから夏にかけての気温も湿度も高くなる時期ですが、角質増殖型の水虫だけはちがっていて、症状が悪化するのは冬です。

角質増殖型の水虫は、足の裏の皮膚がガサガサになり角質が厚くなります。水虫の症状が進むにつれて硬くなった部分はひび割れを起こし、時には出血したり痛みを感じたりすることもあります。

かゆみを伴う趾間型や水疱型の水虫とはちがって角質増殖型の水虫にはかゆみが全くないため、水虫にかかっていることに気がつかない人が多いようです。
特に角質増殖型の水虫の感染者は年配者に多いため、加齢による肌荒れなどと勘違いされ放置されてしまいがちです。そのために角質増殖型の水虫は治療が遅れることが多く、治療を開始した時にはすでに慢性化していたりするため、治療に時間がかかる結果になってしまいます。

角質増殖型の水虫を放置していると、厚くガサガサになった患部の皮膚が次々に剥がれ落ちるので、それといっしょに家中に水虫菌をばら撒くことになり、家族にも感染の危険性が高まります。

角質増殖型の水虫は完治するまでには時間がかかりますが、根気よく治療を続けていれば必ず治ります。あきらめずに治療をしましょう。
角質が厚くなる角質増殖型水虫は塗り薬だけでは効果が十分に発揮できないため、治療には外用薬に加えて内服薬(飲み薬)が処方されます。

水虫を足に持っている人は、手水虫(手白癬)にも感染する危険があります。それは、痒い足の水虫を掻くことで、水虫を起こす白癬菌が手にもくっついてしまうことが多いからです。

手水虫は、角質層が厚くなってゴワゴワした皮膚に変わり、さらに進むと硬くなった角質層がめくれはじめる角化型(角質増殖型)がほとんどで、かゆみを伴うことはあまりありませんが、まれに手のひらにかゆみを伴う水疱ができることもあります(小水疱型)。
なぜか片手にだけに起こることが多いようです。

感染初期の段階では手水虫は主婦湿疹のような症状のため、何気なくステロイド入りのクリームなどを塗ってしまいがちですが、水虫に安易にステロイド剤を使うと症状が悪化することがあるともいわれています(医師の判断で処方される場合は別です)。
足に水虫がある人は、もし手の皮膚に何か異常が出たら、誤った治療をしてしまわないように気をつけなければなりません。そして必ず皮膚科で診察を受けましょう。この時は足の水虫の治療も同時に行わないと、また同じことになります。

手水虫には抗真菌剤入りの塗り薬が処方され、1日1回塗るだけで効果があります。お風呂上りで皮膚が柔らかくなっている時が薬を塗るタイミングです。
角質増殖型の手水虫では内服薬が処方されることもあるようです。

水虫は、ムレやすい革靴やブーツなどを履いている足に、最も発症しやすいものです。
足にできる水虫の中で最も多いのが、指の間にできる趾間型(しかんがた)水虫。その次に多いのが小水疱型(しょうすいほうがた)の水虫です。
小水疱型の水虫の場合はは、足の裏の土踏まずの部分や足の側面などに、ごく小さな水疱ができます。激しいかゆみがあって、水疱がつぶれるとかゆみが軽くなります。水疱がつぶれた時には液が出ますが、この液には菌はいないので、たとえこの液が付着してもそれで水虫に感染することはありません。

小水疱型の水虫の治療にはほとんどの場合塗り薬が使われます。
皮膚の奥深くに潜んでいる水虫の菌をやっつけるには、お風呂上りで皮膚が柔らかくなっている時に薬を塗るのが最も効果的です。

小水疱型水虫は、他のタイプの水虫と同様に梅雨から夏にかけての季節に発症しやすい傾向にありますが、やはりこの季節に多いあせもやかぶれと症状が似ているため、症状が軽い初期には水虫とは気づかないこともあるようです。
また、小水疱型水虫と趾間型水虫は併発することもあります。

あせもやかぶれなのか、小水疱型水虫なのか、また、いろいろな皮膚病との併発などが起こっていないかなどを、皮膚科できちんと診断して適切な治療を行なうことで、水虫は完治することができます。薬が進歩してもやはり水虫は治りにくいものですが、あきらめずに根気よく治療して、健康な裸足の足を取り戻しましょう。

水虫の3タイプの中で、趾間型(しかんがた)の水虫は、足の指の間から広がっていく水虫です。足の指と指の間はくっついているためムレて高温多湿になりがち。水虫の原因である白癬菌が最も好んで住み着く場所です。特に薬指と小指の間は水虫ができやすく、水虫を気にしている人にとっては要チェックポイントです。

趾間型の水虫にかかると、最初は足の指の間に水泡ができてつぶれ、皮膚が白く厚くふやけたようになります。多くの場合症状が進むにつれてふやけた皮がひび割れてめくれ、赤くただれて痛みますが、乾燥しているものもあります。そして更に新しい水疱ができることで水虫が広がります。むずむずするかゆみがあったりしますが、それほど強くないことが多いようです。

趾間型の水虫はクリーム、軟膏、液剤、スプレータイプなどの塗り薬を使って治療します。
毎日、足の指の間をきれいに洗って水気をよくふき取ってから、水虫用の塗り薬をつけます。入浴後の皮膚は柔らかく、水虫の薬がしみこみやすくなっていますから、1日1回の塗り薬をつける作業はお風呂上りに行うのが最も効果的でしょう。

趾間型水虫の治療や予防にあたっては、なるべく指どうしがくっつかないよう、つま先部分のゆったりした靴や5本指靴下を履いたり、患部の血行や通気性を良くすることを目的に指の間を広げる運動をしたりすることを心がけましょう。

水虫で足の周辺にできるものの中で、最も治療に時間を要するのは爪水虫でしょう。
爪水虫は、水虫を起こす白癬菌が足の爪の中にまで深く侵入して発症し、爪が白濁する、厚くなる、もろくなってぼろぼろになるなどの症状が現れます。たとえこのような症状が爪全体でなく爪のごく一部分に起こったような場合でも、爪水虫である可能性があります。

爪水虫は、白癬菌が硬い爪の内部に潜んで爪自体を侵しているので、市販の水虫薬を塗っているだけではとうてい治療効果は期待できません。長いこと足水虫を患っている人の多くが爪水虫にもかかりますが、いったん爪に入り込んだ白癬菌は難攻不落で、足の水虫全体がさらに治らなくなってしまいます。
爪水虫を完治させるには、皮膚科を訪れて医師の診断を受け、爪水虫に効果のある薬を処方してもらう以外に方法はありません。

外用薬が患部に浸透しにくい爪水虫の治療には、外用薬とあわせて内服薬が使われます。口から摂取した内服薬は血液とともに血管を通って爪まで運ばれ、体の中から爪水虫の菌を攻撃します。
しかし、爪水虫に効く内服薬を使用して治療を行なっても、すぐに良くなるわけではなく、完治は6ヶ月~10ヶ月ほどかかってすべての爪が生え変わった後になります。検査で白癬菌が検出されなくなるまでは完治とはいえません。

爪水虫の治療は長期にわたりますが、最近では爪水虫は、医師の指示に従って治療を続ければ完治することのできる病気になりました。治ったと勝手に判断したり、めんどうになって治療を中断したりしないで、最後までがんばりましょう。
水虫の原因である白癬菌の活動が比較的不活発な冬の時期に爪水虫の治療をスタートさせれば、治療効果が高いそうです。

水虫は日本では皮膚疾患の感染件数の中では最も多く、さらにその中でも、足に水虫ができる足水虫の患者は2100万人に達すると言われています。5人に1人の日本人が悩まされている足水虫は、カビの一種である白癬菌が足に付着して角質層に浸透し、感染を起こすことで発症します。

足水虫の症状は、大きく分けて3つのタイプに分けることができます。
かゆみはないが足の裏や踵が厚ぼったくカサカサになり、ひび割れるタイプ(角質増殖型、角化型)、足の指の間などが白くふやけたようになってただれ、むずむずするかゆみを伴うタイプ(趾間型=しかん型)、足の裏などに小さな水疱ができ、激しいかゆみを伴うタイプ(小水疱型)です。

どの足水虫のタイプでも、症状だけからは水虫なのか他の皮膚病なのかを判断することができませんから、皮膚科を受診することが必要になります。皮膚科では患部の皮膚を採取して顕微鏡で検査し、その結果、水虫の原因である白癬菌が見つかって初めて、水虫であると診断します。
皮膚科で水虫の検査を受ける場合は、その直前に水虫薬を塗っていると、水虫なのに一時的に白癬菌が消えていることがあるそうです。検査に影響しますから、検査前に水虫薬を塗るのはやめたほうがいいでしょう。

足水虫の治療には外用薬を使用することが多くなります。症状がなくなったと思っても、再発の可能性が高いので、その後も最低1~2ヶ月は根気よく薬を塗り続ける必要があります。
また、水虫の原因である白癬菌は、乾いたところではあまり長く生きられませんが、湿度の高いところでは長命で活性化するので、水虫の治療の期間は、患部の清潔に心がけ、足をよく乾燥させるようにしましょう。

水虫をアロマの抗菌効果で撃退できたらステキですね。
ストレス解消やリラクゼーション、不快な症状の緩和などに優れた効果を発揮するアロマテラピー。多くの人がその癒しの効果を認めています。そして実は、アロマは水虫治療にも効果があるのです。
しかし、水虫の治療はアロマだけではできせん。処方された外用薬や内服薬を使うその一方で、アロマテラピーも行い、治療効果を高めることをねらいましょう。

水虫の治療には、強い殺菌作用を持つティートゥリーやラベンダーなどのアロマオイルを使い、直接に水虫の菌を取り除きます。
アロマによる足水虫の療法は簡単なもので、お湯を入れた洗面器にティートゥリーオイルを3滴ほどたらし、その中に足を入れて10分ほど浸しておきます。
足浴の後は、しっかりと足の水分をふき取って、患部を乾燥させることが大切です。ぬれたままの足は、高湿度を好む水虫=白癬菌の格好の繁殖環境になってしまいます。

足湯の水虫療法を行なう時間が取れない方は、お湯を張ったバスタブの中にティートゥリーオイルを3~5滴くらい落として入浴しても、水虫対策として十分です。
その他、特に乾いてカサカサになってしまった水虫には、5mlのホホバオイルにティートゥリーとラベンダーを1滴ずつ混ぜて、そのアロマオイルを綿棒で患部に直接塗るのが効果的です。

「水虫予防には、靴の中に10円玉を入れておけ」。
これは、民間に伝わる水虫対策の知恵で、銅の持つ抗菌作用を水虫に応用したものです。知らなかった!水虫には銅製品が効くのですね! 
忘れられかけた抗菌グッズ「銅製品」。最近ふたたび見直され、水虫対策として銅繊維を織り込んだ靴下や靴の中敷が発売されています。この靴下や中敷は、水虫に対して抗菌作用があるだけでなく、雑菌と汗によって発生する足のいやな臭いを抑制する効果もあわせ持っています。

また、サンダルの中敷に銅とアルミを使うことでプラスイオンとマイナスイオンを発生させ、足のムレや臭いを押さえ、水虫の原因となる白癬菌には抗菌効果を発揮する商品など、銅の抗菌作用を生かした水虫対策商品が最近いくつも発売されています。
銅繊維入りの抗菌シーツは、汗でダニや水虫菌が繁殖しやすい布団をいつも清潔に保ち、快適な眠りをサポートしてくれます。

薬品などを使わず銅の持つ自然な抗菌効果を利用した銅製の水虫対策グッズには、今後も注目が集まりそうです。

水虫になったらすぐに病院に行く、という人はあまり多くないかもしれません。というのも、水虫という病気は、不快な症状はあっても日常生活にはあまり支障がないことが多く、また最近では、薬局やドラッグストアなどで簡単に水虫薬を手に入れることができるため、病院には行かなくてもいいと思ってしまいがちだからです。また、女性なら、「水虫で病院に通っている」ことを周囲に知られるのが少し恥ずかしいので、市販の水虫薬でこっそり水虫を治してしまおうという方もいるのではないでしょうか。

しかし、水虫の症状によって、使用される薬の種類がまったく違うことがあります。水虫が進行して白癬菌が爪そのものにまで入り込んだ「爪水虫」などでは、皮膚科医による内服薬の投与が必要ですが、爪水虫とは知らずに塗り薬を使い続けても治りません(10年以上足の水虫が治らない人の約8割に爪水虫があるともいわれています)。

素人判断で間違った治療を続ければ水虫は治癒しないばかりか、悪化したり、体の他の場所まで感染したり、当然、他人にも水虫を感染させる機会が増えます。足の皮が剥ける、かゆみがある、足の裏に水泡ができたなどで、水虫かな?と思ったら、自己流の水虫治療をするのではなく、いさぎよく(?)お近くの皮膚科に行きましょう。

皮膚科を受診すれば、医師は顕微鏡で皮膚の白癬菌の有無を調べ、短時間で水虫かそうでないかの診断を行うことができます。検査の結果、水虫か別の病気かなどの診断がつけば、その診断にしたがってそのまま皮膚科で治療を受けることになります。ほとんどの場合は、水虫の市販薬を買うより、皮膚科の治療費のほうが安いのではないでしょうか。

さらに、爪水虫でお悩みの方で、爪水虫治療を行っている医療機関を探したい場合には、製薬会社であるノバルティス ファーマ社の「爪ネット」というサイトで「皮膚科施設検索」を行うと、簡単に、爪水虫治療に熱心なお近くの皮膚科を探せます。

水虫はカビ(真菌)が原因で起こりますから、水虫の治療には、真菌に効果のある「抗真菌剤」を使用します。
水虫の治療には外用薬と内服薬が使われます。主に外用薬での治療が行なわれますが、爪水虫や角質増殖型水虫など、外用薬が浸透しにくい水虫には、外用薬と内服薬を併用します。

水虫治療に用いられる抗真菌薬にはアゾール系と非アゾール系の2つの種類があり、アゾール系にはイミダゾール系、トリアゾール系があります。
イミダゾール系の薬剤には、水虫やカンジダ症に効果があり1970年代に画期的な薬品となった硝酸ミコナゾールなどが含まれています。

1980年以降のアゾール系の水虫治療薬(ビホナゾールなど)には強い殺菌力と、皮膚への浸透力があります。また、長時間にわたる効果の持続により、1日に1回使用するだけで十分な治療効果があり、これ以降、水虫薬は「1日1回」の時代になりました。
最近では、非アゾール系で、水虫菌である白癬菌だけをターゲットにした塩酸ブテナフィン、内服薬もある塩酸テルビナフィンなどが注目されています。

薬局やドラッグストアなどで手軽に買える水虫の治療薬も数多くあります。
ブテナロック、ラミシール、スコルバ ラマストン、ダマリン、コザックなどは市販の水虫薬としてよく耳にする名前です。処方箋薬だった成分(お医者さんの薬)を含有するものもあります。
水虫にかかったら、本来なら皮膚科を受診するべきなのですが、やむをえず薬局やドラッグストアなどで水虫の薬を購入する場合には、購入前に薬剤師さんのアドバイスを受けましょう。
効き目の強さが売りの最近の薬ばかりでなく、使い心地がソフトで穏やかな効き目の昔からの水虫薬の人気も失われていません。自分に合ったものを選びましょう。

水虫の不快な症状を癒してくれる、水虫対策グッズ。おなじみの5本指靴下から、新登場の商品まで、さまざまなアイテムが販売されています。
★水虫対策の定番、5本指靴下
紳士用皮靴や女性用ブーツなどの内部は高温多湿。特に足の指と指の間は湿度が95%以上にもなり、水虫の原因となる白癬菌の繁殖には最適の環境となっています。
それでも私は靴を履き続ける!そういう方たちに長く愛されている、水虫対策グッズが「5本指靴下」です。最近では可愛らしいデザインの女性用や子供用も人気ですね。
5本指靴下を着用すると足の指がお互いにくっつかないので、ムレを防ぎ、水虫の治療や予防に効果的。中には、生地に水虫薬の成分を染み込ませた、これでもか!という感じの5本指靴下まであります。

★足指の間の汗取りシート
足の指と指との間の汗をあっという間に吸い取る、使い捨てタイプの汗取りシートです。朝、指の間に挟んでおけば、足は1日中さわやか。水虫の人にも、水虫を予防したい人にもオススメのアイテムです。

★家庭用の水虫治療器
紫外線やオゾンを発生させて水虫の原因菌の殺菌や消臭を行う家庭用の水虫治療器も、いろいろなタイプのものが販売されています。1日1回、患部に当てたり、足を入れたりするだけで、水虫のつらい症状をやわらげてくれる手軽さが受けています。

★薬用石鹸
水虫の予防には足や足指の間の清潔が第一です。薬用殺菌石鹸は、水虫対策グッズとして忘れてはならないものの一つです。

★木酸液、竹酸液
木酸液(もくさくえき)や竹酸液(ちくさくえき)も、自然派の水虫対策品として注目を集めています。肌が生まれつき持っている自然治癒力を高め、かゆみを抑える効果もあります。さらに、カビに対する殺菌効果もあるため、カビの一種である水虫の菌、白癬菌の撃退にも力を発揮してくれそうです。

「水虫は治らない」「水虫の薬ができたらノーベル賞もの」。
こんなことが言われていた時代もありましたが、最近では水虫に高い効果を発揮する新薬が開発され、水虫は「治る病気」になりました。
しかし、いくら良い薬が手に入るようになっても、水虫の完治にはやはり根気強い治療を必要とします。

●塗り薬で完治させる
足の水虫(足白癬)、頭皮の水虫(頭白癬、シラクモ)その他ほとんどの水虫は、水虫に効果の高い外用薬(塗り薬)を用いた治療となります。
しかしこの水虫治療で症状が消えた後も、さらに最低1ヶ月は、塗り薬の塗布を続ける必要があります。患部の表面に症状がなくなっても、かゆみがなくなっても、水虫の原因である白癬菌がまだ深いところに潜んでいる可能性があり、独断で薬を中止すると水虫は再発してしまいます。

●外用薬と内服薬を併用して完治させる
皮膚にできる水虫よりも塗り薬が浸透しにくく、治療が難しい「爪水虫」(爪白癬)でも、最近では塗り薬のほかに内服薬を用いることで完治が可能となっています。
しかし、爪水虫の完治には、薬を投与しながら患部の爪がいったんすべて生え変わることが必要です。このため、治療には6ヶ月程度を要してしまいます。
また、人によってはこの内服薬の投与でまれに副作用が出ることもあるため、通院して検査と医師の診察を繰り返しながら、慎重に治療を行ないます。
このように、爪水虫を根絶するのは長期戦になりますが、「水虫を治す」という強い決意と忍耐力で臨み、完治させましょう。

水虫の治療では、爪水虫の治療などには内服薬(飲み薬)も使われますが、よく使われるのは外用薬(塗り薬)です。
水虫の塗り薬には、軟膏、クリーム状、液状のものなどがあり、水虫の種類や症状、進み具合、感染部位などに応じて、最適のものを使用します。
最近の水虫の外用薬はどれも白癬菌に対する強い抗菌作用を持ち、水虫の治療効果も上がっています。

▲水虫の外用薬(塗り薬)
クリーム状の水虫治療薬
水虫の治療に用いられるクリーム状の外用薬は、ベタつきが少し気になりますが、皮膚への強い浸透力が特徴です。どの種類の水虫でもOKです。

軟膏タイプの水虫治療薬
軟膏タイプは、進行して傷や痛みを伴う水虫にも使える低刺激の水虫治療薬ですが、クリームよりもさらにベタつきは強くなります。

液状の水虫治療薬
液状の水虫治療薬には、ビン入りやスプレータイプがあります。アルコールを含有するため、速乾性でベタつきがない反面、刺激があります。進行して傷になった水虫には、沁みるので使用しないほうがいいでしょう。

▲水虫の外用薬(塗り薬)の正しい使い方
水虫薬の浸透を良くして効果を高めるには、入浴後、患部の水分を拭きとってから、足の指の間も忘れずに、水虫の患部だけでなくその周辺にもていねいに塗布します。
水虫の治療薬は、水虫が治ったと思ってもすぐに中止しないで、その後も引き続き1~2ヶ月は使用を続けなくてはなりません。自分の判断でやめてしまうと、水虫は再発して、また一から治療をはじめなくてはならなくなります。

水虫の菌=白癬菌は、私たちがふだん何気なく過ごしている場所のあちこちに存在しています。日本人の5人に1人といわれる、水虫(足白癬)の感染者が、裸足や靴下を履いた足で歩くたびに、垢となった皮膚の一部といっしょに白癬菌を落としていくからです。

特に家族の中に水虫にかかっている人がいる場合には、その家のあちこちが水虫の感染源になっている可能性があります。その中でも特に風呂場のバスマットやトイレのスリッパなどは白癬菌の温床で、そこから水虫に感染する可能性は高くなります。
水虫にかかっている家族のいる家庭では、水虫の予防に心がけて暮らすことが必要となります。

毎日、足を清潔に保ち、床やバスマットの清潔にも気をつけましょう。
また、水虫にかかっている人の靴やサンダル、スリッパ、洗っていない靴下などにも白癬菌が付着しています。接触によってすぐに水虫の菌がうつることはありませんが、できればさわったり共有したりはしないほうがいいでしょう。

何よりも、家族の中の水虫の感染者は「動く感染源」。家族に水虫をうつしてしまうことがないよう、早期に適切な治療を受けましょう。

その他、プールや銭湯、温泉施設など、はだしで多くの人が歩く場所や、スリッパを使用する公共施設などにも、水虫を引き起こす白癬菌が存在している可能性があるので注意が必要です。

水虫ができやすいのは体のどの部分でしょうか?まず思い浮かぶのは足の裏や足の指の間などの場所です。確かに、足は靴を長時間履かされているため、ムレやすく、水虫が最も多く発症する部位です。
しかし、実は足だけではなく、体のさまざまな場所に水虫は発症します。
水虫は白癬菌というカビが原因で起こる感染症です。白癬菌の栄養源は、私たちの体のどこにでもあるケラチンというタンパク質ですから、高温多湿という条件が加われば、体表のあらゆる場所で感染を起こすことができるのです。
白癬菌による感染症は、それが起こる体の部位によって、ちがった病名がついています。

「足白癬」 (水虫)       足
「股部白癬」(インキンタムシ)  股間
「体部白癬」(ゼニタムシ)    体
「頭部白癬」(シラクモ)     頭部
「手白癬」 (手水虫)      手
「爪白癬」 (爪水虫)      爪

ムレやすい靴の中で増殖し足に発症した水虫が足の爪にまで及び、「爪白癬」を発症すると、外用薬だけでは治療が難しくなり、内服薬との併用が行なわれます。

水虫ではほとんどの場合、自然に治ることは期待できません。また、薬物治療を施しても、再発を繰り返し、たいへん治りにくい病気でした。しかし最近の医療と薬品の著しい進歩によって、的確な診断と治療さえ行なえば、水虫を完治させることが可能になりました。今や水虫は「治る病気」となっています。

水虫の原因となるのは、「白癬菌」または「皮膚糸状真菌」といわれるカビの一種です。ヒトや動物の皮膚の角質層に棲みつき、角質層を形成するたんぱく質であるケラチンを栄養源としています。また、高温多湿を好み、気温15℃、湿度70%を超えると活発に増殖を開始します。
ところが、人間が靴を履いた状態では、足の指の間の温度は32℃、湿度は95%にもなるため、白癬菌の増殖と水虫の発症には絶好の環境です。そのうえ、日本には、蒸し暑く湿度の高い梅雨のシーズンがありますから、これがまた、水虫をいっそうパワフルにさせてしまいます。

また、水虫の原因菌である白癬菌は、たいへん強い生命力を持っていて、履いていないゴム長靴の中で6ヶ月も生きていたというケースもあり、湿度が保たれている場所なら、かなり長いこと潜伏可能なようです。
そのため、家族に水虫にかかった人がいれば、水虫を起こす白癬菌は家中に存在しています。特に、バスルームの足拭きマットや洗い場の床、トイレのスリッパ、フローリング、コタツの中敷などには水虫の菌が付きやすいので注意が必要です。

しかしいくら水虫の菌(白癬菌)の生命力が強いといっても、菌が足についたらすぐに水虫がうつってしまうといういうことはまずありません。付着した水虫の菌が足の角質層にまで浸透するには、通常1日か2日はかかります。ですから感染予防には、こまめにシャワーを浴びるなどして清潔を保つフットケアが必要です。

カビ(真菌)の一種である「白癬菌」(はくせんきん)に感染して起こる皮膚病、それが水虫です。
しかし、白癬菌が原因とはいっても、白癬菌に触れただけで即、水虫を発症するというわけではありません。
水虫が発症するのは、次のような条件が重なった時です。
①水虫の原因となる白癬菌が皮膚に大量に付着している。
②白癬菌が長い時間、付着したままの状態で放置されている。
③白癬菌が付着した場所が、菌の増殖に適した高温多湿の状態をキープしている。

水虫患者から大量の菌を付着させられる機会はいくらでもあります。その菌を、ムレやすいうえ、その内側はめったに掃除されることもない革靴に、朝から晩まで足を突っ込み、増殖させてしまう。これこそが、水虫が蔓延する最大の原因のようですね。スーツに革靴の会社員に、水虫に悩まされる人が多いのも納得できます。

日本に水虫が流行り始めたのも、靴が普及した、約60年ほど前からだと言われています。それ以前、日本の国民のほとんどが下駄や草履を履いていたころには、水虫の流行もありませんでした。
また、水虫が日本に広がった原因のひとつとして、第二次世界大戦で、戦地から帰還した兵士の影響が考えられます。不衛生な環境の下で何日も靴を履き続けなくてはならなかった兵士たちが、帰還先の全国各地に、水虫を持ち込む結果となったのかもしれません。

白癬菌は強靭な生命力を持った菌だと言われています。このため、水虫は簡単には治らないばかりか、いったんは治っても再発を繰り返したり、体の他の場所に広がったりもします。そればかりか、水虫を抱えて家中を歩き回れば、あなたの水虫を家族にまで感染させることにもなりかねません。たかが水虫と軽んじないで、早期に的確な治療を受けることが何より重要です。

水虫というのは、皮膚糸状菌(ひふしじょうきん)というカビ(=真菌)の一種に皮膚が侵されることによって起こる感染症です。皮膚糸状菌とは、聞き慣れない名前ですが、俗にいう「白癬菌」(はくせんきん)のことです。
水虫の原因となるこの白癬菌。皮膚のたんぱく質であるケラチンを養分としています。また白癬菌は、カビの一種として高温多湿を好むため、ご存知のように、ムレやすい足の指の間や足の裏などでよく繁殖し、激しいかゆみや腫れなどの水虫の症状を引き起こします。

しかし実は、白癬菌は、足の指の間や足の裏だけではなく、爪、股間、頭部、体部にも感染を引き起こします。「水虫」はところかまわず発生する病気といってもいいでしょう。
しかし、白癬菌が取りついた場所によって、現れる皮膚病の名前は以下のように変わります。カッコの中は通称です。

爪;「爪白癬」 (爪水虫)、
股;「股部白癬」(いんきんたむし)、
頭;「頭部白癬」(しらくも)、
体;「体部白癬」(たむし)

水虫を引き起こす白癬菌は、もともとは土中で生息していた菌が、ヒトの体表でも繁殖可能な生命体に進化したものです。
白癬菌の種類は、世界的には10種類以上もあると言われていますが、日本にはそのうちの5~6種類が存在し、水虫の原因となっています。

しかし、皮膚がカビに侵される「真菌症」を引き起こす菌は、白癬菌以外にもあります。そしてやっかいなことに、菌が違うのにその症状は水虫と全く同じ、という皮膚病まであるのです。このため、水虫だと思って市販薬で治療しても治らないばかりか、かえって症状が悪化するケースもあります
「もしかして水虫?」と思ったら、まずできるだけ早く皮膚科を受診されることをお勧めします。

水虫の感染者と生活を共にしていても、水虫に感染しない人もいれば、感染してしまう人もいます。
このちがいはどこから来るのでしょう?

●足を清潔に保てば水虫にかかりにくい
たとえ水虫の菌に触れたとしても、清潔に心がけ、毎日入浴やシャワーで菌を洗い流していれば、水虫は発症しにくくなります。というのも、水虫を起こす白癬菌は、1日から2日をかけて皮膚の奥深くに浸透し水虫を引き起こすため、理論的には、その前に洗い流してしまえばいいわけです。

●革靴などを履き続ける人は水虫にかかりやすい
安全靴や革靴、ブーツなどのムレやすい靴を長時間履き続けなければならない人は、水虫を発症しやすいようです。

●湿度の上昇で、水虫感染のリスクも上昇
湿度85%以下
水虫の菌は不活発です。この湿度が保たれていれば、水虫の菌が付いて1週間くらいは感染は起こらないとされています。
湿度95%以上
水虫の原因である白癬菌は活発に動き始めます。この湿度なら、水虫の菌が付着してから最短1日半で水虫に感染してしまいます。
湿度100%
感染源に触れてからわずか1日で水虫に感染することもありえます。

●体質、免疫力、糖尿病などと水虫との関係
汗をかきやすい体質だと、水虫にかかりやすいでしょうか? 確かに多少の要因とはなるかもしれません。しかし、体質それ自体よりも、付着した白癬菌が汗によって高温多湿の状態に置かれることが問題なのです。汗っかきでも、こまめにシャワーを浴びるなどすれば、水虫の感染を防げるかもしれませんから。
また、免疫力や抵抗力が低下している人も、水虫をはじめさまざまな感染症に対する注意が必要です。健康に気を配り、免疫力や抵抗力をつけることも、水虫の予防には欠かせません。
足の形状(足の指の間が狭い、偏平足など)によっても水虫になりやすいことがあります。また糖尿病患者も水虫になりやすいとされています。

水虫と聞くと、あまりいいイメージはわいてきません。かかったら何だか恥ずかしいし、人には言いたくないし、できればかかりたくない病気、といったところでしょうか。
水虫患者は、白癬菌のキャリアー(運び屋)として、周囲からそれとなく警戒され、差別されているのかもしれませんね。

じっさい、家族のだれかが水虫に感染していると、その水虫感染者が家の中のあちこちに白癬菌を落としていることは間違いありません。
また、水虫の人と靴やスリッパを共有したり、水虫の人が使用したを爪切りを洗わないで使用したりすれば、水虫がうつってしまう可能性があります。
もちろん、白癬菌が付着したからといってただちに水虫に感染するというわけではありませんが、水虫の感染者と生活を共にしていれば、水虫にかかりやすいということは言えそうです。

そうなると、水虫にかかっている人の下着や衣類も、他の家族のものとは別に洗濯したほうがいいのでしょうか? 答はノーです。これは一緒に洗濯しても問題はありません。そこまでする必要はないのです。
というのも、洗濯によって水虫の菌である白癬菌は洗い流され、残った菌が水虫を引き起こすことはまずないからです。さらに屋外で干したり、乾燥機でよく乾燥させたりすれば万全です。

水虫の人とはなるべく何でも別々にしたいなどと思いがちですが、正しい知識を持って接すれば、それほど神経質になったり、敬遠しなくても大丈夫。そうそう水虫に感染することはありません。

水虫かな?と不安になる一瞬。足の裏や側面にブツブツができたり、カサカサになったり、足の指の間が白くふやけたり、むずがゆさや強いかゆみが現れたり。、
確かによくある水虫の典型的な症状です。水虫である可能性は高いと思われます。

しかし、ちょっと待って下さい。実は水虫とそっくりの症状の皮膚病はいくつもあります。
医療機関にかからず、水虫だと思い込んで市販の水虫薬で治療を続けても少しも良くならないどころかかえって悪化しているようなら、もしかするとそれは水虫ではないのかもしれません。

●汗疱(かんぼう)
手のひらや足の裏、指の間などに水泡ができ、皮がむけ、かゆみや痛みを伴う症状が、足や手の水虫とよく似ているので、水虫とよく勘違いされる皮膚病のひとつが「汗疱(かんぼう)」です。
汗疱は菌が原因の病気ではなく湿疹の一種です。

●皮膚カンジダ症
水虫は白癬菌というカビ(真菌)による真菌症ですが、カンジダ症は「カンジダ」という真菌が原因の真菌症です。カンジダ症にはに陰部に発症するものや、皮膚カンジダ症などがあります。
皮膚カンジダ症が足や手の指に出ると、指の間が赤くなり、皮がむけてかゆいという、水虫によく似た症状になることがあります(カンジダ性指間びらん症)。また、カンジダ症が爪に発症すると、爪水虫のような症状が出るため、これも爪水虫と間違われやすくなります。

●その他の水虫と症状が似ている皮膚病
貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
疥癬(かいせん)、
多形滲出性紅班(たけいしんしゅつせいこうはん)

このように、水虫に似ている皮膚病はたくさんあります。また、水虫と湿疹、水虫と皮膚カンジダ症などを同時に発症しているといったこともありますから、安易な素人判断をしないで、皮膚科を受診するのが水虫を治す近道です。また、長いこと治らない水虫がある場合も、必ず皮膚科を受診しましょう。

水虫は人間だけがかかる病気ではなく、イヌやネコなどのペットにもあります。
私たち人間が水虫になると、皮膚が赤くなる、水疱ができる、かゆいなどの症状が出ます。一方、犬や猫などの動物が水虫に感染した場合には、円形脱毛、かゆみなどの症状が多く見られますが、まれに水虫に感染しているのに症状がないケースもあるそうです
家の中でペットを水虫に感染させないためには、床などの掃除をていねいに行い、風呂場のマットなど、水虫の原因となる白癬菌が増殖しやすい場所の清潔に気を配りましょう。

また、水虫に感染したペットが、人間に水虫をうつしてしまうこともあります。
水虫に限らず、ペットから感染するさまざまな病気を予防するためには、スキンシップはほどほどにすること、ペットにさわった手はすぐにきちんと石鹸で洗うことなどが重要です。

犬や猫から感染する水虫は、人間から感染した水虫とはちがった特徴もあります。
まず、ペットからうつされた水虫は、ペットを抱き上げるなどのスキンシップの影響で手や顔や頭に発症することが多く、足に出ることはあまりありません。
また、人間からうつった水虫よりも、強いかゆみと腫れの症状が現れることもあるようです。これは、1970年台以降のペットブームで日本に輸入された動物が持ち込んだ、日本にはなかった種類の白癬菌が、今や日本中に広まっていることとも関係しているようです。

どちらが水虫の感染源だったにせよ、ペットも飼い主も水虫になってしまったら、片方だけが治療をしてもムダ。再び感染が繰り返されてしまいます。人間は皮膚科で、ペットは動物病院で、同時に水虫の治療をスタートさせましょう。

水虫は皮膚が白癬菌に感染することで起こりますから、乳幼児の水虫もないとはいえません。でもやはり、通気性の悪い靴を履き続ける大人とはちがって、歩き始める前の赤ちゃんには水虫はほとんど見られません。
とはいえ、家族のだれかが水虫にかかっていれば、その人が歩いたところには白癬菌が存在し、赤ちゃんにも感染する可能性はあります。家庭内の白癬菌の温床は、何といってもバスルームの足拭きマット。こまめに洗濯し、いつも乾いた状態にして、赤ちゃんを水虫感染のリスクから守りましょう。

では、もし赤ちゃんが水虫になってしまったらどうしましょう? まず、それはほんとうに水虫でしょうか? 水虫に似た症状の接触性皮膚炎などかもしれません。素人判断をしないで、必ず皮膚科を受診しましょう。皮膚科では、患部の皮膚を採取して顕微鏡検査することで、水虫であるかどうかを簡単に診断することができます。
検査の結果、水虫という診断であれば、皮膚科の医師は赤ちゃんにも安全な水虫の薬を処方してくれるでしょう。
自分の判断で市販の水虫薬や、家族が病院から処方されて使用している外用薬などを赤ちゃんに使うのは厳禁です。デリケートな赤ちゃんの肌に、刺激の強い水虫薬を用いれば、症状をいっそう悪化させる危険があります。

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