スポンサードリンク

花粉症と寄生虫の関係

花粉症の増加には、寄生虫が関係していると言う話をご存知でしょうか。
ある研究者は花粉症と寄生虫との関連を挙げて、なぜ花粉症がここまで蔓延したのかを説明しています。

ですが、“寄生虫”って、どんなものなのでしょう。
人間に寄生する寄生虫では蟯虫(ぎょうちゅう)・回虫(かいちゅう)・サナダムシ など、よく聞きます。

蟯虫(ぎょうちゅう)は、人間の盲腸に寄生し、人間が寝ている間に肛門周辺に卵を産みつけ、その卵を人間が摂取すると十二指腸で孵化し、数週間ののち盲腸で成虫となります。
産卵の時の動きや、粘着性の分泌物によって、かゆみが発生し、無意識のうちに掻き毟ってしまう事が多く、手などに付着した虫卵が撒き散らされるのが、感染の原因です。

『蟯虫卵検査』って、子供の頃にやりましたよね。セロファンを肛門に貼り付ける検査をしたことがあるでしょう。
あれは、蟯虫の卵を見つける検査なのです。

回虫(かいちゅう)の場合、一旦土壌に出てから感染が行なわれます。
糞尿が田畑の肥料だった頃、大便とともに体外に出された回虫の卵は肥料として、田畑に撒かれ野菜等に付着し、食物として人の口から体内に入る為、かなり高い感染率でした。
でも現在の日本では、糞便を肥料にすることがなくなった為、卵が野菜につく事もないので、感染経路がなくなり、回虫の感染率は激減しています。

人間と寄生虫との間には長い戦いの歴史があったといわれます。

第二次世界大戦前後、日本人の半分以上の方に回虫などの寄生虫は存在していました。
ですが、戦後の経済復旧と医学の進歩によって、衛生環境の改善もなされ、寄生虫感染は激減しています。
そしてこの頃、寄生虫とは反比例するようにして花粉症患者数が急増してきます。

研究者は日本経済が大変活気付いた戦後30年ほど経った時期の、寄生虫感染者と、花粉症患者の数に注目したのです。


本来、IgEは人間の体内に、蟯虫や回虫などの寄生虫が寄生したとき、それらに対抗しようと体内の寄生虫に対して、大量の IgE が作り出し、それが肥満細胞をびっしりと覆っている状態となり、寄生虫を排除しようとしていました。

でも、寄生虫自体が減少してしまうと、IgE も使われないため、常に免疫システムは余力を残した状態になってしまったのです。

そんな状態の体に入り込んだのが花粉症。
花粉抗体は寄生虫の抗体と似た構造だったので、“攻撃する相手”を失った IgE は、寄生虫の代わりに花粉を攻撃するようになり、脂肪細胞にある抗体結合部分(レセプター)に結合しやすくなったのです。


つまり、先に寄生虫感染を起こしていると、体内では回虫の糞尿に含まれる成分が、IgE抗体の生成を促進する為、花粉などのアレルゲンを遠ざける結果になり、花粉症の発症は抑制されますが、花粉症になってからあわてて、寄生虫感染を起こしても花粉症の症状は抑制されないというのです。

ですから、あまり衛生状態が良くない地域において、寄生虫患者がいても、たいして、花粉症患者はいないと聞きます。

これらのことから、寄生虫のエキスや寄生虫の卵などを投与して、花粉症の症状を改善しようという試みもされましたが、発ガン率が高まるおそれがあるなどの副作用の問題から実用化には至っていません。


それなら、『花粉症にならないためには、寄生虫に感染すれば良いんだ!』 と、思いたくなってしまいますが、それは、あまりに危険な考えです。寄生中の中には、命に関わるような害をもたらすものも多くいます。

花粉症対策は、健康的で無理のないもので行うことが大切です。

このブログ記事について

このページは、genが2009年6月10日 14:12に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「花粉症は遺伝するのでしょうか」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.2.11